「国家の利益、国際協調でこそ」 ウルフ独元大統領
――非寛容が世界で広がっています。
「ナショナリズム、保護主義、排他主義に傾く現状を非常に憂慮している。失業率が急上昇しているならともかく、世界経済が底堅いのに排他思想がはびこる。状況を深刻に受け止めるべきだ」
――原因は。
「3つある。1つ目はグローバル化の副作用。欧州では金融危機が起点だった。それまで巨額の利益を独り占めしていた銀行が一転して損失を国民に押しつけ、金融市場での投機にかかわって...
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読みいただけます。
残り1638文字