トランプ氏、カナダに車関税警告 メキシコは「順調」
【ワシントン=鳳山太成】トランプ米大統領は10日、カナダ、メキシコと進める北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉を巡り、「メキシコとの取引は順調に進んでいる」と明らかにした。同日開いた閣僚会合での進捗を踏まえた発言とみられる。一方、カナダの貿易障壁に改めて不満を表明し「もし取引ができなければ、自動車に関税をかける!」と警告した。
日米が同日に新たな貿易協議の初会合を開くなか、トランプ氏は自動車や農産品で譲歩を迫り、要求が通らなければ検討中の自動車関税を発動する姿勢を鮮明にした。
米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表は10日、メキシコのグアハルド経済相と会談した。トランプ氏はツイッターで「自動車メーカーや農家は大事にしなければいけない。さもなければ取引はなしだ」と指摘した。「次期大統領は本当の紳士だ」と称賛し、7月1日のメキシコ大統領選を機に協議が進展していると評価した。
一方、カナダは「(メキシコとの協議がまとまるまで)待たなければいけない」と指摘。カナダが農畜産品に課す関税を念頭に「貿易障壁が高すぎる」と強調し、自動車関税をちらつかせながら圧力を強めた。
ドナルド・トランプ元アメリカ大統領に関する最新ニュースを紹介します。11月の米大統領選挙で共和党の候補者として、バイデン大統領と再び対決します。「もしトラ」の世界はどうなるのか、など解説します。