津川雅彦さんが死去 「マルサの女」
「マルサの女」など多くの映画に出演した俳優の津川雅彦(つがわ・まさひこ、本名=加藤雅彦=かとう・まさひこ)さんが8月4日午後5時45分、心不全のため死去した。78歳だった。お別れの会を行うが日取りなどは未定。喪主は長女で俳優の真由子さん。
京都市出身。早稲田高等学院を中退後、文化学院短期大を卒業。祖父は「日本映画の父」といわれる牧野省三で、父はスター俳優だった沢村国太郎、兄は俳優の長門裕之という芸能一家で育った。妻は女優で4月に亡くなった朝丘雪路さん。おしどり夫婦として知られ、晩年は朝丘さんの介護を続けていたことを明かした。
1945年、5歳のときに「狐の呉れた赤ん坊」で映画デビュー。56年日活に入り石原慎太郎氏原作の「狂った果実」で知名度を上げた。代表作に「マルサの女」「マノン」「プライド 運命の瞬間」など。
テレビドラマでも活躍し2000年のNHK大河ドラマ「葵 徳川三代」では徳川家康役を好演。マキノ雅彦名義で映画監督にも挑戦した。1974年には当時生後5カ月だった真由子さんが誘拐され、無事保護される事件を経験した。