ゴールドマンの資本主義
本社コメンテーター 梶原誠
米投資銀行、ゴールドマン・サックスの最高経営責任者(CEO)、ロイド・ブランクファイン氏が9月末に退任する。2006年の就任以降、ウォール街の盟主を率いて歴史的バブルの絶頂と崩壊の渦中にいた。この間、「資本主義のかたち」も激変している。
「ブランクファイン氏の12年間」がまず映すのは、08年のリーマン危機で表面化したウォール街への社会の怒りだ。
同氏にとって最悪の局面は、10年の証券詐欺問題だろ...
東京、ニューヨーク、ソウル、香港を拠点に市場を通して世界を見てきた。アジア通貨危機、日本の金融危機、リーマン危機も取材。編集委員、論説委員、英文コラムニストを経て2017年2月より現職。市場に映る全てを追う。