豊洲市場「安全宣言」 小池都知事、土壌汚染問題で
東京都の小池百合子知事は31日、10月に開場予定の豊洲市場の土壌汚染問題について、科学的に安全が確認できたとして「安全宣言」をした。同市場を巡る最大の懸案に区切りをつけた格好だ。宣言を受け、都や事業者などは築地市場からの移転準備を加速させる。
都は同日、市場移転の関係局長会議を開き、30日に都の専門家会議が汚染された地下水をポンプでくみ上げるなどで「安全性が確保された」と評価したことを報告。これを受け小池知事は「豊洲市場は安全で安心して利用していただける」と述べた。都は8月1日、農林水産省に市場開設の認可を申請する方針だ。
土壌汚染問題では安全だとしたが、豊洲移転での課題はなお残る。目玉の集客施設「千客万来施設」については民間事業者による開設が東京五輪後になる見通し。移転後の築地市場跡地の再開発なども不透明さが残る。
豊洲市場は当初、16年11月に開場予定だった。だが、同年8月に知事に就任した小池氏が移転延期を表明。土壌汚染による追加の対策工事が完了する時期を見据え、新たな開場日予定を18年10月11日に設定した。