麻生財務相「財務省再生が極めて重要」
岡本次官起用「改ざんの直接関与ない」
麻生太郎財務相は27日の閣議後の記者会見で、財務省が同日発表した新体制について「一連の問題を真摯に反省し、信頼回復に向けて財務省の再生に取り組むことが極めて重要だ」と語った。
財務省は新体制で空席だった財務次官に岡本薫明主計局長(57)を昇格させた。岡本氏は、財務省が学校法人「森友学園」との土地取引を巡る決裁文書を改ざんした当時、文書管理の責任者の官房長だったため厳重注意の処分を受けている。
麻生氏は「改ざん自体には関与していないという調査報告だった」と岡本氏の昇格は問題ないと指摘。「今後、財務省がやるべきとりまとめなどに関して、岡本氏の場合はそれを補って余りあるものがある」と強調した。
麻生氏は相次ぐ不祥事を踏まえ、全省的に法令順守や内部統制を強化する態勢を整えるため、次官を議長とする「コンプライアンス推進会議」の新設を正式に発表した。
省外の意見を取り入れるため、ボストンコンサルティンググループの秋池玲子氏を財務省参与に任命することも表明した。麻生氏は秋池氏の起用について「コンプライアンスや内部統制についての体制整備、意識改革など必要な取り組みを指導していただく」と語った。