首相「改めて深くおわび」、森友・加計学園問題を陳謝
政権運営「慎重の上にも慎重に」
安倍晋三首相は20日、事実上の国会閉幕にあたって記者会見し、学校法人「森友学園」「加計学園」を巡る問題を陳謝した。「今国会の会期中、行政を巡る様々な問題が明らかになった。国民の信頼を損なう結果になったことを行政のトップとして改めて深くおわび申し上げる」と述べた。「慎重な上にも慎重に政権運営にあたらなければならない」と話した。
森友問題では、財務省が国有地の売却に関する決裁文書から、安倍昭恵首相夫人や複数の政治家の名前を削除。改ざんされた公文書をもとに国会論戦が展開された。首相は「行政文書は国民と行政をつなぐ最も基礎となるインフラだ。決裁文書の改ざんなど絶対にあってはならない。再発防止に向け、文書の監査機能を抜本的に強化する」と話した。
加計問題では、獣医学部の新設で首相が友人の加計孝太郎理事長を優遇した疑念が指摘された。首相は17年1月まで学部の新設計画を知らなかったと答弁したが、愛媛県の文書には15年2月25日に首相と理事長が面会し、首相が計画を認識していたとの記述があった。加計学園は「県に誤った説明をした」と説明した。
首相は「行政プロセスが公平、適切に行われるのは当然だ。しかし慎重な上にも慎重に政権運営にあたらなければならない。そのことを深く胸に刻み、国民の負託に全力で応えていく決意を新たにしている」と語った。