個人情報の匿名化ツールを販売、有効活用しやすく加工、NTT系
NTTテクノクロス(東京・港)は18日、個人を特定できないように個人情報を匿名加工できるソフトウエアを25日に発売すると発表した。NTTの研究所が開発した、匿名化を維持しつつ、データを有効活用しやすい加工手法を商用化した。データを活用したビジネスを展開したい企業向けに売り込む。
NTTの研究所は、例えば個人情報に含まれる住所データにおいて「東京都中央区」など、より多くの情報量を保ったまま匿名性を維持できる手法を開発した。従来の匿名化の手法だと、同じ属性の組み合わせを持つ個人が複数人以上になるようにするために、住所データを例えば「東京都」などに大ぐくりにするケースがあった。匿名性を維持しつつ、より有用性の高いデータ分析が可能になるという。
価格は年間60万円から。17年に施行された改正個人情報保護法によって、個人情報を匿名化することで、本人同意がなくてもデータの目的外利用ができるようになっている。同社はデータ分析関連ビジネスの拡大を狙い、初年度2000万円の販売を目指す。