VWの世界販売、半年で550万台超 1~6月7%増
【フランクフルト=深尾幸生】独フォルクスワーゲン(VW)が17日発表した2018年1~6月の世界販売台数は前年同期比7.1%増の551万台だった。中国や欧州などすべての主要地域で前年実績を上回り過去最高を記録した。通年で1074万台だった前年を、上期の比較で36万台上回っており、通年で1100万台を超える可能性が出てきた。
地域別では最大市場の中国が9.2%増の199万台だった。アウディやVWブランドの中型セダンが好調だった。7月からの欧州からの自動車の輸入関税引き下げを見すえた買い控えもみられ、6月単月は2.2%減だった。
欧州の1~6月は6.5%増の241万台だった。20%増えたロシアをはじめ中東欧が押し上げた。西欧でも5.8%増と堅調を維持。小型多目的スポーツ車(SUV)の「Tロック」が好調だった。
ブランド別では主力のVWブランドが6.3%増の311万台。アウディは4.5%増の94万台だった。量販車ブランドのシュコダ(チェコ)とセアト(スペイン)はそれぞれ11.6%増、17.6%増と大幅に伸びた。
3年連続の販売台数世界一に向け、順調に折り返し点を通過したといえそうだ。ただ、下期は米国が検討する関税引き上げや、欧州での燃費試験制度の変更に起因する生産の遅れが不安要因となる。