進む「ID連携」、日本は異業種連合
国や企業が集めた個人データは様々な形で統合が進む。複数サービスにまたがったユーザーIDを結びつける「ID連携」の動きだ。中国は国家規模でのデータ統合に向かい、米国では巨大IT(情報技術)企業の存在感が高まっている。対する日本は企業が業種を超えて手を結び、データ活用で足並みをそろえる動きも出始めた。
中国のID連携の柱となるのが「微信支付(ウィーチャットペイ)」など決済アプリだ。国発行の身分証や口...
データ資源は21世紀の「新たな石油」といわれる。企業や国の競争力を高め、世界の経済成長の原動力となる。一方、膨大なデータを独占するIT(情報技術)企業への富と力の集中や、人工知能(AI)のデータ分析が人の行動を支配するリスクなど人類が初めて直面する問題も生んだ。
連載企画「データの世紀」とネット社会を巡る一連の調査報道は、大きな可能性と課題をともにはらむデータエコノミーの最前線を追いかけている。