トランプ氏、WTOに不満「行動起こす」 脱退観測で
【ワシントン=鳳山太成】トランプ米大統領は2日、米政権が世界貿易機関(WTO)から脱退を検討しているとの報道を巡り、「現時点では何も計画していないが、WTOが米国を適切に扱わないのであれば何か行動を起こす」と述べた。「米国はWTOの体制下で非常に不利な状況にあった」と述べ、WTOに改めて不満を表した。
ホワイトハウスで開いたオランダのルッテ首相との会談時に記者団に語った。
ネットメディアのアクシオスは1日までにトランプ氏がWTO脱退を検討していると報道。さらに、すべての加盟国に原則同じ関税を適用しなければいけない最恵国待遇(MFN)などWTOルールを大統領の権限で無効にする法律の原案を準備したと伝えていた。
トランプ氏は以前からWTOを批判し、WTOの最高裁判事に相当する上級委員の選定を阻んできた。米国もWTOの紛争処理機関を使ってはいるものの、事実上の機能不全に陥っているといわれる。