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ヤンキースとレッドソックス、伝統のライバル復活

スポーツライター 杉浦大介

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米大リーグでア・リーグ東地区に所属し、「最高のライバル関係」といわれるヤンキースとレッドソックスの対戦が再び熱気を帯びようとしている。6月末時点の両チームの勝率はメジャー30球団でトップを争う。このまま接戦を繰り広げ、シーズン終盤まで激しく優勝争いを展開しそうだ。生え抜きの若手の力にも支えられた両チームは2000年代前半をほうふつさせるような熱い戦いを続けるのか。

「この2つのフランチャイズの激突はいつでも注目される。しかも今季前半戦では両チームとも好調だったから、おかげで大きな話題になっているんだ」

ヤンキースのアーロン・ブーン監督のそんな言葉通り、6月29日からニューヨークで始まった両チームの3連戦の注目度は高かった。この対戦を迎えるまでレッドソックスが55勝27敗、ヤンキースが52勝26敗。米スポーツ専門局ESPNによると、シーズンの折り返し地点まで両チームがメジャー最高勝率の1、2位を分け合うのは1978年以来のことだったという。

首位攻防戦の興奮の中で、29日のヤンキースタジアムには今季最多の観衆4万7120人が集まった。地元ファンの期待に応え、この日は37歳のCC・サバシアが強打のレッドソックス打線を相手に7回1失点の熱投。大ベテランの頑張りで8-1で快勝し、ヤンキースが首位に再浮上した。

両軍、シーズン100勝超えペース

地区3位以下を大きく引き離す両雄の一騎打ちは今後も続いていくだろう。現時点で両チームがともにシーズン100勝超えを果たすペースの快進撃。どちらもポストシーズン進出はすでにほぼ確実な状況だ。

「一発勝負のワイルドカード戦は避けたい。どんなチームだろうと、1試合では何でも起こりうるからね。もともとオフの間から、『ヤンキースは素晴らしいチームだが、私たちの目標は地区優勝だ』と言い続けてきたんだ」

レッドソックスのゼネラルマネジャー(GM)、デーブ・ドンブロウスキー氏がそう述べる通り、たとえプレーオフ進出は間違いなくとも、両チームはリスクの高いワイルドカードを避けるために最後まで全力を尽くすはず。だとすれば、ヤンキースとレッドソックスは今後もア・リーグ東地区でともに譲らぬ激戦を繰り広げ、米東海岸のファンを喜ばせてくれるに違いない。

もともと1919年にベーブ・ルースがレッドソックスからヤンキースに移籍したことに端を発した因縁の関係。米スポーツ界にライバル対決は数あるが、この両チームはまさに「伝統のライバル」と呼ばれるにふさわしい。特に00年代前半にはペドロ・マルティネス、マニー・ラミレス、デービッド・オルティス、デレク・ジーター、アレックス・ロドリゲス、ロジャー・クレメンス、松井秀喜といった個性豊かな役者が躍動し、両チームのファンも熱狂した。スーパースターたちの直接対決にはビッグイベントの雰囲気が漂い、常に「何が起こるかわからない」という一触即発の空気が存在したものだった。

98年から07年までの10年間、06年を除けばヤンキースとレッドソックスが同地区の1、2位を占めた。ア・リーグ優勝決定シリーズでは2年続けて7戦に及ぶ死闘を繰り広げた03、04年にその熱気はピークに達した印象がある。人気、実力を高いレベルで兼ね備えたこの2年間のようなライバル関係はもう二度と生まれないかもしれない。

当時の盛り上がりがすさまじかっただけに、近年は徐々にクールダウンしていったのは残念だった。10年から16年まで、両チームがそろってプレーオフに進んだシーズンはなかった。ジーター、マリアノ・リベラ、オルティスといった重鎮たちが次々と現役生活を終え、「最高のライバル関係」もやや色あせたように感じられた。

だが、前述した通り、ここにきて再び両チームのライバル意識が高まり始めている理由は2つある。まずは昨季、レッドソックスが地区優勝し、ヤンキースもワイルドカードを勝ち取り、両チームがそろって強さを取り戻したことだ。

「今年5月の対戦時も好試合の連続で特別な雰囲気になった。今回も期待通りの内容になれば、ファンは爆発するだろう」

6月29日にヤンキースのブーン監督がそう語った通り、強豪同士が好ゲームを演じれば雰囲気は自然と盛り上がる。ファンの思いが選手の闘志にも火をつけ、好循環を生み出していることは明らかだ。

ともに生え抜きメンバーが中心

盛り上がりのもう一つの理由として、現在の両チームはただ強いばかりではなく、どちらもいわゆる生え抜きのメンバーが中心になっていることも大きい。ヤンキースではアーロン・ジャッジ、ゲーリー・サンチェス、グレグ・バード、ルイス・セベリーノら自前で育てた若手が次々と芽を出し、ジアンカルロ・スタントン、田中将大、アロルディス・チャプマンら移籍組の選手と見事にかみ合ってきた。

一方、レッドソックスもムーキー・ベッツ、ザンダー・ボガーツ、アンドルー・ベニンテンディ、ジャッキー・ブラッドリーといった生え抜きの選手がチームの根幹を形成する。その周囲にJ・D・マルティネス、クリス・セール、デビッド・プライス、クレイグ・キンブレルというリーグ最高クラスの選手たちがちりばめられ、いいバランスが生まれるに至った。

かつてジーター、リベラ、ホルヘ・ポサダ、アンディ・ペティットという生え抜きの4選手がヤンキース黄金時代の中核を担ったころと同様、今の両チームのロースター(選手登録)には地元ファンも愛着を感じるだろう。だからこそ、スタジアムは活気を取り戻した。そして、若手たちが順調に成長すれば、ライバル関係の復活は一時的なものではとどまらないだろう。

「たとえすでにいいチームであろうと、さらに上を目指すのが私の仕事だ」

ヤンキースのブライアン・キャッシュマンGMはそう語り、より強力なチームづくりに意欲をみせていた。その思いはレッドソックスも同じはず。だとすれば、今後、まずは7月下旬のトレード期限までにどちらが戦力を補強するかが焦点になる。こうしてメジャー屈指の名門球団が戦力の補強でも高い水準で競り合えば、大リーグ全体が熱気を帯びることは確実だ。

今季はシーズン最後の9月28~30日にボストンでレッドソックス―ヤンキース3連戦が予定されており、優勝争いはここまでもつれ込む可能性も十分ある。そうなった場合、ファンの視線は米東海岸に久々に集中する。こうしてさらに盛り上がり、今季がメジャーを代表するライバル関係が完全復活したシーズンとして記憶されることになっても不思議ではない。

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