米フィラデルフィア連銀製造業景況指数、1年7カ月ぶり低水準
【ワシントン=長沼亜紀】米フィラデルフィア連邦準備銀行が21日発表した6月の製造業景況指数は19.9で、前月から14.5ポイント低下した。2016年11月以来1年7カ月ぶりの低水準となり、ダウ・ジョーンズがまとめた市場予測(28.5程度)を大きく下回った。
同調査は管轄地区内の約120の製造業者が対象。前の月より景況感が「改善した」との回答の比率が「悪化した」との回答比率を上回るとプラスになる。
個別項目は、前月に約45年ぶりの高水準となった「新規受注」が22.7ポイント低下し、17.9となった。一方、「出荷」と「雇用者数」はわずかに上昇した。
パンセオン・マクロエコノミックスのエコノミストは、前月の数値がそもそも持続可能な水準ではなかったと指摘。その上で、フィラデルフィア連銀地区内には比較的小さな港が2つしかなく、ほかの地区より貿易紛争への感度は高くないとして、「指数低下は関税の脅威への反応というより、単なる修正」との見方を示した。