海汚すプラごみ抑制へ、改正法が成立 企業に対策要請
微細なプラスチック粒子の使用抑制を企業に求める「海岸漂着物処理推進法改正案」が15日、参院本会議で可決、成立した。超党派の議員立法で、洗顔料や歯磨き粉などに含まれるプラ微粒子の製造と販売の自粛をメーカーに求める。2018年夏に施行される見通しだ。
海を漂う大きさ5ミリメートル以下のプラ粒子はマイクロプラスチックと呼ばれる。レジ袋や容器などのプラごみが海を漂う間に細かく砕けたもののほか、洗顔料や歯磨き粉に入った粒子がある。大部分が海へ流れ込み、有害な化学物質を吸着しやすい。プランクトンや魚などの生物が取り込み、人間も含めた生態系への悪影響が懸念されている。
プラスチックごみによる海洋汚染は国際的な問題となっており、海外でも製造規制は厳しくなっている。欧州連合(EU)では2030年までにストローなどの使い捨てプラスチック製品の流通を禁止する方針だ。