イスコ、創造性あふれるピッチの魔法使い
Theフェース スペインMF
魅惑のボールコントロールに、ボールと戯れるようなドリブル、そしてパンチの効いたシュート。「マゴ(魔法使い)」とたたえられるプレーの数々をイスコ(26)はピッチで繰り広げる。意外性と創造性にあふれたスペインサッカーの体現者でもある。
育成年代からスペイン代表の中核を担った。2013年の21歳以下(U-21)欧州選手権で優勝して最優秀選手に。スペインリーグの中堅クラブ、マラガで突出した存在だった背番号「22」をレアル・マドリードがその年から迎え入れている。以来、代表でも22番がトレードマークだ。
優勝したU-21スペイン代表を指揮していたのが、13日までスペイン代表の監督だったロペテギ。指揮官は大会後のレアル監督就任の契約が同国サッカー連盟のルビアレス会長の逆鱗(げきりん)に触れて電撃解任されたが、GKデヘアやMFティアゴら当時のメンバーは成熟期を迎え、そのまま現スペイン代表の屋台骨を担う。再集結したともいえるチームの攻撃の核にはイスコがいる。
役者のそろう「白い巨人」では先発の座をつかみきれずにいるが、代表では地歩を固めており3月のアルゼンチン戦でハットトリック。代表での先輩、イニエスタにサポートされるかたちで同年代のティアゴらと中盤を形成し、FWアスパスらを交えたユニットは、パスワークとドリブルを多彩に織り交ぜ、楽しげなボールの軌道を相手陣のキャンパスに描いていく。