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W杯地元ロシア、重圧の開幕戦

開催国が初戦落とした例なし

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開催国のロシアが開幕戦でサウジアラビアを迎え撃つ。地元の期待を背負い、勝利だけを求められる戦いは重圧のかかる一戦だ。

舞台となるルジニキ競技場で行われた試合前日の共同記者会見で、ロシア代表のチェルチェソフ監督は「すべての準備は整った。明日は我々が勝つ」と威勢よく言い放った。A組には古豪ウルグアイ、今季プレミアリーグ得点王のサラーを擁するエジプトがいる。ロシアが確実に勝ち点3を計算できる相手はサウジだけといってよく、この初戦でつまずくようだとノルマとされる1次リーグ突破は危うくなる。

ロシアの前評判は決して高くない。昨年10月の韓国戦に勝って以降、国際試合に7戦3分け4敗と白星から見放されている。最新の国際サッカー連盟(FIFA)ランキングはW杯出場32チーム中最低の70位まで落ち、同67位のサウジとはブービーとブービーメーカーの関係にある。一つ間違えると、泥沼の戦いになりかねないわけだ。

アジア勢初の開幕戦の栄誉を担うサウジはW杯出場を決めた後、指揮棒がファンマルウェイク氏(現オーストラリア監督)からバウサ氏、ピッツィ現監督へと転々。5月末から3連敗して本番を迎えるが、直近のドイツ戦では1-2の接戦を演じ、選手は気を良くしている。主将のO・ハウサウィは「我々の目標は次のラウンド(決勝トーナメント)に進むこと」。

W杯開催国が大会初戦を落とした例は過去一度もない(15勝6分け)。開幕戦に限っても6勝3分けと開催国は負けていない。ロシアを後押しするデータはそろっている。2002年日韓大会のチュニジア戦以来、16年ぶりにW杯で勝って、超満員のサポーターに熱狂をプレゼントできるかどうか。

(武智幸徳)

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