日本代表、ロシア入り サポーター声援に笑顔
【カザン=大元裕行】サッカーワールドカップ(W杯)ロシア大会に出場する日本代表は13日(日本時間14日)、ロシアでのベースキャンプ地、カザンに到着した。本大会前最後の親善試合で初勝利した西野ジャパン。空港では日本人サポーターらの熱い声援を受けた。今後はカザンで最終調整し、19日のコロンビア戦に備える。
代表チームはオーストリアでの事前合宿を終え、チャーター機でカザン入り。そろいの紺のスーツ姿で空港の到着ロビーからバスに乗り込んだ。集まった日本人サポーターらが「頑張って」「応援しているよ」と声援を送ると、長谷部誠選手や本田圭佑選手らは手を振り、笑顔も見せた。
現地のW杯ボランティアが日の丸と「カザンへようこそ」と日本語で書かれたボードを掲げるなか、選手を乗せたバスは空港から宿舎に向かった。練習ではロシア1部リーグ所属チームの施設などを利用する。
本田選手のファンというカザン在住の会社員、上杉学さん(42)は「パラグアイに勝って勢いが出たこともあり、選手はリラックスした様子で表情も明るかった。ロシアの地で過去最高の成績を残してほしい」。
インターナショナルスクールの夏休み中という東京都港区の男子小学生(10)は「初めて日本代表を見た。とてもかっこよかった。絶対に1次リーグを突破してほしいから、一生懸命応援する」と話した。
カザンはモスクワから東に約820キロ、人口は約120万人。6月の気温は15~25度程度と過ごしやすく、日本戦が開かれる3都市との温度差は小さく、距離も近い。
カザンでは日本人観光客が増えることを見据え「おもてなし」を強化。カザン連邦大学の日本語講師、アーリナ・ハリウリナさん(25)は今春、W杯ボランティアを担当する大学生10人に日本語講座を開催した。
日本語で観光名所への案内の仕方やおすすめのレストランへの行き方などを伝える練習をしたといい「カザンはアットホームな雰囲気の街。気軽にボランティアに話しかけてほしい」と話した。
日本代表は19日に初戦のコロンビア戦を控える。住民のオリガ・ポリャンツェバさん(25)は「カザンはロシアの中でも過ごしやすい土地。最高の環境で準備できるのでは」と期待した。