イタリア、仏との経済相会談をキャンセル 移民問題で反発
【パリ=白石透冴】イタリアのトリア経済・財務相は13日、同日に予定していたフランスのルメール経済・財務相との会談をキャンセルした。移民に強硬な伊政府をマクロン仏大統領が批判したため、抗議の姿勢を示した。移民政策を巡り両国関係がぎくしゃくしており、15日に予定される仏伊首脳会談の実施が危ぶまれている。
在イタリア仏大使館のナンバー2も13日、不在だった大使の代わりにイタリア外務省に呼び出しを受けた。同じくマクロン氏の発言などについて抗議を受けたもようだ。
伊政府は10日、地中海で救出された移民の受け入れを拒否し、スペインが代わりに受け入れを表明した。マクロン氏は「現実から目を背けた無責任な対応」と語り、伊政府の対応を批判した。
イタリアのコンテ内閣は大衆迎合主義(ポピュリズム)政党「五つ星運動」と極右「同盟」の連立政権で、特に同盟は移民流入に厳しい立場で知られる。