トウモロコシ、6年連続の豊作観測 国際価格も軟調
トウモロコシが6年連続で豊作になるとの観測が出ている。主産地米国で天候が安定し、作付けペースは昨年を上回る。大豆の高値による作付面積の減少分を補う見通しだ。供給の増加を見込み国際価格も下落が鮮明になっている。
米国でトウモロコシは主に4~5月に植え付ける。米農務省が4日まとめた報告によると、イリノイ州など主要18州の作付け進捗率は97%と平年を上回った。
米産地では寒冷な気候が続いた。土壌温度が低いと種まきができず、植え付けペースは前年実績を下回っていた。5月下旬以降に気温が上昇し、農家の植え付けが急速に進んだ。
6月は適度な降雨も予想され生育環境が改善しそうだ。1エーカーあたりの収量(単収)も増えるとの見通しが出ている。18年産は17年産(約176ブッシェル)を上回り「180ブッシェルに達する可能性がある」(伊藤忠商事傘下の食料マネジメントサポートの服部秀城本部長)との声もある。
供給の増加見込みで国際価格も軟調だ。指標となる米シカゴ先物(期近)は日本時間8日夕の時間外取引で1ブッシェルあたり3.7ドル台前半。直近高値だった5月下旬と比べて1割安い。
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