改正消費者契約法が成立 不安あおる契約、取り消し可能に
恋愛感情を利用するデート商法や、不安をあおって結んだ契約は取り消せるとの規定を盛り込んだ改正消費者契約法が8日の参院本会議で可決、成立した。参院では成人年齢を20歳から18歳に引き下げる民法改正案も審議している。社会生活上の経験が乏しい若年者に配慮し、進学や就職などの不安を利用した消費者被害を防ぐ。2019年6月に施行する。
同法は衆院で一部修正された。加齢や心身の問題が原因で判断力が低下した消費者に、生活や健康への不安に乗じて契約締結を迫った場合も契約を取り消せるとの内容を追加した。霊感商法による勧誘も取り消しの対象とした。
成人年齢を引き下げる民法改正案が成立すれば、18、19歳が親の同意がないことを理由に契約を取り消すことができなくなる。不安をあおる悪質商法からの消費者保護を手厚くし、若年層の消費者被害が広がらないようにする。衆院で採択した付帯決議では、施行後に実効性を検証して必要な措置を講じることなども求めた。