日産でも技能実習生で不正 計画と異なる作業させる
日産自動車が外国人技能実習生45人に国へ届け出た計画と異なる作業をさせていたことが6日、分かった。同社によると、技能実習に必要な時間に満たない作業しかしていない実習生も約150人いる可能性があるという。同社は技能実習適正化法違反の疑いがあるとして、同日中に国の監督機関「外国人技能実習機構」(東京・港)に報告する予定。
5月には三菱自動車でフィリピン人の技能実習生に実習計画に該当しない仕事をさせていたことが判明している。
日産によると、45人はインドネシア人が41人、フィリピン人が4人で、横浜工場(横浜市)と追浜工場(神奈川県)で計画外の作業をしていた。車のバンパーを作る「プラスチック成形」の技能を学ぶ実習生にバンパーの塗装をさせていた事例などがあった。同日までに作業内容を是正した。
栃木工場(栃木県)やいわき工場(福島県)など4カ所の生産拠点でも計約150人の実習生が、技能実習をするために国が規定している作業を十分にせず実習をしていた可能性が高いという。
日産は「制度について現場が十分理解していなかったとみられる。今後、コンプライアンス(法令順守)の徹底に努める」と話している。