メイ英首相、「深く失望」 米輸入制限に反発広がる
【ロンドン=小滝麻理子】トランプ米政権が鉄鋼とアルミニウムの輸入制限の対象を欧州連合(EU)に拡大したことを受けて、英国のメイ首相は1日、「米国の不当な決定に深く失望した」との声明を発表した。米英、EUはこれまでともに開かれた公正な貿易の価値を広めてきた緊密な同盟関係にあることを強調し、米政権に再考を求めた。
メイ氏は「我々の鉄鋼やアルミニウムは英国だけでなく、防衛分野を含む米国の産業に貢献している」と指摘。英国とEUを輸入制限の対象から外すように、米国に求めていくと強調した。
米国の輸入制限措置に対しては、EUが1日、世界貿易機関(WTO)で米国を相手取った紛争処理手続きに入ったことを発表。カナダのトルドー首相も「全く受け入れられない」とするなど、米国への反発の波が広がっている。
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