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シダックス、カラオケ撤退 給食事業に集中

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給食受託やカラオケなどを手掛けるシダックスは30日、カラオケボックスの運営事業から撤退すると発表した。「カラオケ館」などを運営するB&V(東京・新宿)に運営子会社の持ち株81%を売却し、同子会社に対する97億円分の債権も譲渡する。不採算店の大量閉鎖などリストラを進めてきたが、自力の立て直しは難しいと判断した。今後は給食などフード事業に経営資源を集中する。

カラオケボックスの運営子会社であるシダックス・コミュニティー(東京・調布)の株式を6月7日付でB&Vに売却する。売却額は明らかにしていないが、同子会社は2018年3月期末で32億円の債務超過に陥っていた。シダックスは運営子会社に対する債権の一部を貸倒引当金として計上済みだが、株と債権の売却で譲渡損失が発生する。損失額は6月8日までに決まる予定だ。

シダックスはこれに合わせ、7月中に日本政策投資銀行や三井住友銀行などの出資者で構成する投資事業有限責任組合を引受先とする約25億円の優先株を発行する。新株発行で調達した資金は運転資金に充てる方針だ。

シダックスは93年にカラオケ事業に参入し、一時は店舗数を約300店舗まで拡大した。ただ大都市の駅前店舗に比べて収益性に劣る郊外の大型店を中心に出店を進めてきたため、採算悪化が続いていた。

16年には全体の約3割に当たる不採算店80店の閉鎖を打ち出したほか、近年は駅前店舗を中心に出店を進めたが、経営は好転しなかった。18年3月期のレストランカラオケ事業の営業損益は10億3800万円の赤字と、前の期に比べ赤字幅が約8割拡大した。

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