馬英九前総統が逆転有罪 台湾高裁、捜査情報漏洩で
馬氏は上告へ
【台北=伊原健作】台湾の馬英九・前総統が在任中、検察トップから得た政敵に関する捜査情報を漏らしたとして通信保障監察法違反(秘密漏洩)などの罪に問われた事件で、台湾高等法院(高裁)は15日、一審の無罪判決を破棄し懲役4月の有罪を言い渡した。馬氏は同日、判決を不服として「必ず上訴する」と表明した。
判決などによると、国民党の馬氏は2013年、当時党内で対立関係にあった王金平・立法院長(国会議長、当時)の司法介入疑惑に絡む捜査情報を検察トップを通じて入手。周辺に漏洩した。一審・台北地裁判決は総統の権限の範囲内だったと判断し無罪としたが、高裁は「職権を乱用した」などとして有罪判決を言い渡した。
秘密を漏洩した当時の検察トップは既に有罪が確定している。