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就活生が後悔する? 「成績重視」の逆回転

お悩み解決!就活探偵団2019

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企業が新卒採用の選考時に、学生の成績や履修情報を評価するケースが増えている。学生の本分はそもそも学業のはずだが、これまではコミュニケーション能力やバイタリティーなど「人物本位」の評価が主流だった。背景には、学生の成績や履修情報を取りまとめる企業向けサービスの普及もありそうだ。「成績が良ければ即採用」――そんな動きすらある。

「もっと真面目に勉強しておけばよかった」。就職活動中の明治大学4年の女子学生は不安げだ。志望する総合商社や証券会社から、3年修了時までの成績と履修科目の提出を求められたためだ。売り手市場とはいえ、大手企業の競争率は高い。「成績が合否を左右するのでは――」。そんな危機感にかられている。

実際、成績重視を掲げる企業はここに来て増えているようだ。ではそうした企業は、学生の成績をどうチェックし、どんなふうに活用しているのか。そもそもなぜそんな動きが出始めたのか。

就活探偵団2019

就活探偵団は就活生の悩みを探偵(日経記者)が突撃取材で解決する連載企画。新就活生に必要な心構えや、就活準備に役立つ情報を掲載します。

探偵(記者)の問いにまず答えてくれたのは、三井住友海上火災保険の採用担当者だ。同社はすでに3年前から学生の成績と履修科目の情報を、評価に採り入れている。

「緊張して第一印象で損しがちな人も、時間をかけて取り組んできた学業であれば話しやすくなるから」という。中でも30分ほど時間をかける3次面接では、面接官が必ず学業について掘り下げて聞く。学生の持ち味をバランス良く評価する狙いがあるようだ。

その三井住友海上が活用するのが、大学成績センター(東京・千代田)による成績と履修科目のデータベースだ。

大学成績センターは、名前だけ聞くと公的機関のようだが、リクルート出身の辻太一朗代表が立ち上げたスタートアップだ。14年にサービスを開始。学生から成績と履修科目の登録を募り、そのデータを学生の同意を得た上で、企業に有償で提供している。

学生に成績表を提出させる企業はこれまでもあったが、集計や管理が煩雑なこともあり、これまでは「ちゃんと卒業できそうかどうかを内定時に慣例的に確認する程度」(大手企業の採用担当者)。十分に活用されていたとは言い難い。

大学成績センターのデータベースは、学生の申告を基に講義名や担当教授などを登録。データの蓄積によって「良い成績が取りやすい講義」などの傾向も見えるため、成績の客観的な評価にもつながるという。データ提供先の企業数は、就活が佳境を迎えている2019年卒の学生向けで約350社と、18年卒に比べて1.5倍に増えた。また、登録している学生数は19年卒で約16万人で、18年卒の3割増だ。

学業を語らせる

そもそも文系の事務職の場合、選考時には専攻科目すら話題にされないことが多い。その分、面接やグループディスカッションでの振る舞いを通じ、学生の「人となり」を見て合否を決めるやり方が一般的だった。

辻代表はそうした風潮に疑問を感じ、大学成績センターのサービスを始めた。「学業は本来もっと時間を費やして語られるべきなのに、そんな学生は少数派で、学業を評価できる面接官もいなかった」と話す。

 大学成績センターを利用している企業は今のところ大手企業が多い。三菱商事は就活生に対し、エントリーシート(ES)の提出と同時に、大学成績センターへの登録も求めている。採用担当者は「成績だけで合否を判断することはない」というが、選考材料のひとつとして重視している。

成績に加えて履修科目も重要な意味を持つ。

アクサ生命保険は19年卒向けから大学成績センターを利用し始めた。2次面接に進む全ての学生に登録を促している。同社の採用担当者は「数理学関連など専門性の高い履修に注目している」と明かす。保険料の算定やリスク分析などを担う「クオンツ」「アクチュアリ」といった専門職の候補を採用する際に、参考にしているという。

また、広告大手の東急エージェンシーの担当者は「専門科目だけでなく、必修科目にも注目している。就職したら興味がある仕事だけをやるわけではない。興味がない分野についてもきちんと向き合える人かどうかを確認したい」と話している。

最近はカタカナ語の新設学部も増え、学部名だけでは学生が何を学んだかが分かりにくいことも多い。データベースを活用すれば、履修科目から学生を検索し、企業が希望する学問傾向の学生に白羽の矢を立てることも可能になりそうだ。

逆指名のマッチングも

一方、企業と就活生を履修科目や成績でマッチングする新たな試みもある。18年4月にサービスが始まった「リシュ活」だ。企業が求める条件に合う学生を選び出し、「ぜひうちに来てほしい」とスカウトできる。

採用支援会社のパフ(東京・千代田)を中心にマイナビ(東京・千代田)やディスコ(東京・文京)など人材会社24社が加盟するコンソーシアムが運営。成績情報センターもデータベースの利用で協力している。

売り手市場だけに、学生はつい興味のある企業にのみ目が向きがちだ。しかし、自分の履修科目や成績を踏まえた「適材適所」のオファーであれば、興味がなかった企業からの誘いにも意気に感じるかもしれない。

リシュ活は「本格的な運用は20年卒向けから」(パフの保坂光江氏)というが、サイトには現在700社が参加。自分の履修履歴と一致度が高い先輩社員の情報を閲覧できるサービスもある。学生が大学で学んだことを基点に企業選びをする参考にもなりそうだ。

こうした動きを大学側も「真面目に取り組んだ学生が評価されるなら活用されるべきだ」(都内私大のキャリアセンター)などと好意的に受けとめている。ただ大学関係者の中には「成績が低い科目について、その理由を説明できるようにする必要があるかも」と言った声も聞かれた。成績重視の流れが広がれば、就活の傾向と対策も大きく変わるだろう。

(小柳優太)

(就活探偵団・面接道場は水曜掲載になります)

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