愛媛知事、柳瀬氏の名刺公表 「うそは第三者巻き込む」
愛媛県の中村時広知事は11日記者会見し、学校法人「加計学園」の獣医学部新設を巡り、2015年4月に県職員が官邸で当時首相秘書官だった柳瀬唯夫経済産業審議官と面会した際に受け取った名刺を公表した。面会時の県職員の説明内容をまとめたとする資料も公開し、「県職員はしっかりと発言している」と強調した。
柳瀬氏は10日、国会に参考人招致され、県職員との面会に関して「記憶にないが、10人近い随行者の中にいたのではないか」と述べた。中村知事は「県職員は柳瀬氏と対面するメインテーブルに座っていた」と話し、「一般論だが、うそは第三者を巻き込むことになる」と不信感を示した。
県が公表した名刺は「内閣総理大臣秘書官 柳瀬唯夫」と表記。官邸で面会した日付を示す「27・4・2」というスタンプが押され、手書きで「経産」と書き込まれていた。資料によると、職員は柳瀬氏と面会した際、獣医学部の新設を県の最重点項目として要望していることや、獣医師会側の強い反対があることを口頭で説明したという。
「首相案件」という柳瀬氏の発言があったかどうかについて、知事は「職員はありのままを書いていると思う」と改めて説明。県職員との面会の有無について議論が続いたことに「会った会わないという単純な問題がなぜ長引くのか。終止符を打ちたい」と話した。