親子不明、捜索難航 新潟の山岳遭難
新潟県阿賀野市の五頭連峰周辺の登山で遭難したとみられ、5日から行方が分からなくなっている新潟市北区の会社員、渋谷甲哉さん(37)と小学1年の長男、空君(6)の捜索は、2日目となった8日も有力な手掛かりを得られないまま終了した。新潟県警などが9日午前から再開する。
8日の捜索は県警や消防、地元の山岳会など40人前後の態勢で実施。松平山(954メートル)西側や山頂付近の沢などを中心に捜し、県警のヘリコプターも7日に続き投入したが、難航している。
阿賀野署によると、捜索を開始した7日は当初入山したとみられていた赤安山(582メートル)と扇山(524メートル)を中心に捜したが、8日は目撃情報が複数寄せられた松平山で遭難した可能性が高いとみて軸足を移した。
9日の捜索は親子が別の山へ向かった可能性も含めて範囲をさらに広げる方針。捜索に携わった関係者の一人は「迷いやすそうな場所がいくつかあった。隊員たちと情報共有したい」と話した。
阿賀野市商工観光課によると、松平山は勾配がきつく、初心者には不向きな山。登山口にも「健脚向け」と記した看板が設置されている。地元山岳会によると、8合目付近から上は残雪も多いという。〔共同〕