「平壌時間」5月5日から韓国と同じに 北朝鮮
常任委員会で政令採択
【ソウル=恩地洋介】北朝鮮の国会に相当する最高人民会議の常任委員会は30日、北朝鮮の標準時間である「平壌時間」を5月5日から30分早めて韓国と同じにする政令を採択した。朝鮮中央通信が伝えた。
南北の時差解消は金正恩(キム・ジョンウン)委員長が27日の南北首脳会談で韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領に提案していた。わずか3日後の決定は、非核化を巡る北朝鮮の姿勢が問われるなか、トップダウンによる「合意の迅速な履行」が可能だと国際社会にアピールする狙いとみられる。
朝鮮中央通信によると、金正恩氏は「民族の和解、団結の初の実行措置として、朝鮮半島に存在する2つの時間を統一することから行っていく」と述べた。北朝鮮と韓国にもともと時差はなく日本と同じだったが、2015年に「日帝時代の残滓(ざんし)」という理由で30分遅らせた。
金正恩(キム・ジョンウン)総書記のもと、ミサイル発射や核開発などをすすめる北朝鮮。日本・アメリカ・韓国との対立など北朝鮮問題に関する最新のニュースをお届けします。