グーグル純利益、四半期ベースで最高 1~3月73%増
広告好調、会計基準の変更も影響
【シリコンバレー=中西豊紀】米グーグルの持ち株会社アルファベットが23日発表した2018年1~3月期決算は純利益が前年同期比73%増の94億100万ドル(約1兆218億円)だった。四半期ベースで過去最高を更新した。主力の広告事業が同24%の増収と好調だった。会計基準の変更で非上場の保有株を時価評価したことも寄与した。
売上高は同26%増の311億4600万ドル。うち86%を広告収入が占めており、スマートフォン(スマホ)や動画投稿サイト「ユーチューブ」向けの広告が伸びた。
クラウドやスマホなどハード機器を含む非広告事業の売上高は同43億5400万ドルで同36%増だった。長期での事業化を見据えた自動運転など「アザー・ベッツ」と呼ばれる事業は売上高が同14%増の1億5000万ドルだった。
今回、利益を大きく押し上げた保有株として同社は配車大手のウーバーテクノロジーズをあげた。ウーバーは非上場だがソフトバンクグループが投資するなど企業価値が高まっている。
グーグルはフェイスブックと同様にユーザーから集めたデータを事業に生かすビジネスモデルをとっている。アナリスト向けの電話会見でスンダル・ピチャイ最高経営責任者(CEO)は欧州で5月末に適用される「一般データ保護規則」(GDPR)について「18カ月前から準備を進めている」と発言。個人データの扱いに注意を払っている点を強調した。
関連企業・業界