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就活生の5人に1人?「早くも内定」の謎

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就職活動は経団連企業の面接が解禁される6月からが佳境――のはずだが、すでに結果が出た人もいる。就職支援大手ディスコ(東京・文京)によると4月1日時点の内定率は18.8%。ほぼ5人に1人が内定を得ている計算だ。解禁前なのに一体なぜ? 就活生の心を騒がせる「早期内定」の謎に迫った。

難関国立大の理系院修士2年、田中亮太さん(仮名)は本命企業から内定をもらっている。

内定が出たのは修士1年だった2017年9月。就活シーズン開幕を告げる経団連企業の採用広報解禁(18年3月)より半年も早かった。それもそのはず、相手は経団連企業ではない。外資系コンサルティング会社だ。

田中さんが就活を始めたのは、多くの院生と同じく、17年6月ごろ。「友人がインターンシップ(就業体験)に行くようになったのを見て、自分もそろそろ始めなければと思い情報サイトに登録した」という。外資系コンサルに狙いを定めて企業研究に着手。6月末にはエントリーシート(ES)を提出した。

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就活探偵団は就活生の悩みを探偵(日経記者)が突撃取材で解決する連載企画。新就活生に必要な心構えや、就活準備に役立つ情報を掲載します。

そしてコンサル特有の「フェルミ推定」「ケース面接」といった入社試験に向けて対策を練ると、7~8月にはインターンや選考をこなし、9月に内定を得た。準備から内定まで3カ月間のスピード就活だった。

田中さんは「残りの院生生活は研究に専念できる」と余裕の構えだ。しかも「コンサルの仕事を通じて様々な業界を知り、本当にやりたい仕事を絞りたい」と話すなど、入社前からステップアップも見据えている。

難関大学生の就職先として外資系コンサルの人気は高い。「かつて霞が関の官庁に入っていた優秀な人材がいまや外資系コンサルに流れている」(企業の人事担当)とも。経団連に加盟していないため、スケジュールに縛られる必要もない。

そもそも外資系の採用活動は早い。学部3年(修士1年)の6月には内定を出す企業もあるという。

「日本企業の就活は長すぎる」。PwCコンサルティングの岡田康夫常務執行役はこう指摘する。同社もすでに内定を出し始めているが、ビジネスコンサルタント職の選考では、グループディスカッションから面接までを3日間で完了して内定を出すという。「長期間の選考は、学生と採用担当者のお互いに負荷がかかり、不幸でしかない」(岡田常務執行役)

就活生が内定を得た業界
1情報処理・ソフトウエア・ゲームソフト22.4
2調査・コンサルタント18.7
3情報・インターネットサービス11.2
4建設・住宅・不動産9.3
5その他サービス8.9

経団連企業も?

現時点で内定を出している企業は3つに区分できそうだ。まず、経団連非加盟の企業。外資系や、中堅中小・スタートアップなどがこれに当てはまる。

2つ目は、通年採用を実施している企業だ。新卒を一括で採用するのではなく、門戸を常時開けておき、必要に応じて採用する。楽天やファーストリテイリングなどが代表例だろう。

楽天は、19年春入社の文系ビジネス総合職の場合、面接を1月から実施しており、3月の前には内定を出している。通年採用はグローバル人材の採用に向いており、楽天も例年11月に開催される海外留学生対象の就職イベントから内定を出している。

そして3つ目が、経団連加盟の企業。もちろんルールに縛られているが、ひそかに内々定を出す動きがあるようだ。

「次が最終だね」。都内私大の文系学部4年、保田聡さん(仮名)は今月、経団連加盟の大手素材企業を訪問した際、こんな言葉を聞いた。帰りのエレベーターを待つ合間、訪問相手の社員が何気なくつぶやいたのだ。

情報サイトによると、この企業は例年「OB訪問」と称した面談を実施。計3回のOB訪問をクリアすると内々定が得られる。後は解禁日の6月1日に呼ばれて「意思確認」するだけだ。保田さんはこの日がOB訪問の2回目だった。数日後、その言葉通り「3回目のOB訪問に来てほしい」と連絡を受けた。これは「最終面接に来てほしい」という誘いに等しい。

「早めに決まるとは聞いていたけど、うれしい」と保田さん。うまくいけば、5月中には就活を実質終えて、後は「意思確認を待つだけ」になるかもしれない。

 早期内定の動きは昨年よりも確実に増えている。ディスコによると、4月1日時点の内定率は、前年同月に比べて4.2ポイント上昇した。売り手市場を受け、企業が前のめりになっている状況を示している。それに加えて、インターンの普及も影響しているもようだ。

インターンには、学部生は3年時、院生は1年時の夏に参加することが多い。経団連が17年度から「1日インターン」を認めたことで一気に普及したが、その実態は就業体験というより、単なる選考活動になっているケースもあるという。「インターンで優秀な学生を見極め、インターン後に連絡を取って内定を出すルートが確立した」(企業の人事担当者)

実際、ディスコの調査では、早期内定をもらった学生の6割が、その企業のインターンに参加していた。

オワハラと囲い込みのはざま

もっとも早期内定を出した企業にとっては、入社までの期間が開いてしまうため、「学生にちゃんと入社してもらう」ことが次の課題となる。

ある外資系企業の採用担当者は「6月より前に内定を出しても10人中8人の学生が就活を続けているそうだ。後から受けた企業の方が印象が強いという話も聞く。早期の内定に本当にメリットがあるのか悩んでいる」とため息をつく。

数年前は、企業が学生に就活を終えるように強要するハラスメント「オワハラ」が話題になった。最近はどうなのか。

ある都内私大のキャリアセンター担当者は「今は交流サイト(SNS)で『オワハラに遭った』という情報が広がれば、企業にとっても一気にイメージダウンになる。以前に比べて学生からのオワハラ相談は減ってきた」と明かす。

そのぶん、オワハラにならないように、緩やかな囲い込みに工夫を凝らす企業が増えている。

ガイアックス子会社で法人向けSNSを運用するEDGE(東京・千代田)は内定者をフォローするSNS「エアリーフレッシャーズ」を企業向けに提供している。内定者に登録させて、内定後のコミュニケーションに活用するものだ。

エアリーフレッシャーズの最大の特徴は、過去のデータから「内定辞退した学生の傾向」を分析できることだ。「SNSへの投稿やログインの頻度などから、辞退する可能性がある内定者を8割の検出率で選び出せる」(佐原資寛社長)という。人事担当者がこの結果を基に、つなぎとめを図るなどの対処が可能だ。

就活生にとっては、早い段階で内定を確保し、「心の余裕を得たうえで本命の大手企業に臨む」というのが最近の勝ちパターンだ。しかし、内定が出る時期が早すぎるがゆえに、自己分析や企業研究を掘り下げないうちにあれよあれよという間に内定をもらってしまう事態もあり得るだろう。

その場合、早期内定はむしろ「この企業に決めてしまっていいのか」「ここで就活を辞めてもいいのか」といった悩みを増幅させることにもなりかねない。

(潟山美穂、桜井豪、小柳優太、千住貞保)

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