NAFTA再交渉、米が原産地規則で要求緩和
【リマ=丸山修一】米国、カナダ、メキシコで進めている北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉で、自動車貿易に関する原産地規則で米国が要求を緩和していることが13日、分かった。米国は完成車への関税をゼロにする条件として域内の部材調達比率を現行の62.5%から85%へ引き上げるよう求めていたが、新たに同比率を75%とするよう提案したもようだ。
メキシコ自動車工業会(AMIA)のソリス会長の話として同国の複数メディアが伝えた。現在、3カ国はワシントンで実務者による協議を続けている。
米国は原産地規則の変更に関して、使用される部材を分類してそれぞれに調達比率を設定することも提案しているほか、一部の部材に関しては一定以上の時給が支払われる域内の地域で生産されることも求めている。メキシコは米国やカナダに比べると圧倒的に賃金が低いことから原産地規則の中に時給の項目を導入することに難色を示している。