イラク日報、事務方指示は不明確 防衛相
小野寺五典防衛相は10日の閣議後の記者会見で、自衛隊イラク派遣部隊の日報が見つかった問題を巡り、昨年2月に当時の稲田朋美防衛相の再調査指示を受けた事務方の伝達が不明確だったとの認識を示した。統合幕僚監部の職員が陸幕などの担当部局にメールを送信したが再調査を明示しておらず「正確に大臣の意図を伝達したものとは言えない可能性がある」と述べた。
小野寺氏は「探索範囲、方法を具体的に示すなど文面を見る限りは改善の余地があった」とも述べた。
小野寺氏は自衛隊の過去の海外派遣業務を巡り、新たに2件の文書が見つかったと発表した。内部部局の防衛政策局が2003年のイラク被災民救援の国際平和協力業務に関する業務報告を、海上自衛隊が10年から実施したハイチの国際平和協力業務に関する定時報告をそれぞれ発見した。
いずれも国会で稲田氏が「見つけることができなかった」と答弁したものではない。小野寺氏は「国会答弁と不整合があるとは思われないが、情報公開請求の対象か精査して問題があれば対処する」と語った。