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ANAHDの感覚伝える遠隔サービス、体験してみた

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ANAホールディングス(HD)は29日、モノを触った時の感触を遠隔地に伝える次世代技術を使った新サービスの体験会を開いた。自分の動きや感触を認識するセンサーを用いて分身ロボットなどを操作する。釣りや貝拾いなどの疑似体験をしてみると、映像と音、触覚を組み合わせた新しい感覚が体感できた一方、今後の普及への課題も浮かび上がってきた。

「航空会社は顧客の体を遠くに運ぶのが仕事。新技術を使えば、離れた場所にいてもあたかも出掛けているような体験ができる」。ANAHDの片野坂真哉社長は羽田空港で開いた体験会で新サービスへの期待を語った。本業の航空や観光関連で培ったノウハウと次世代技術を組み合わせて、新たな観光体験を事業化する。

同社が活用するのは「アバター」と呼ばれる技術。ヘッドマウントディスプレーや、感触や圧力を読み取るグローブ、動作認識センサーなどを組み合わせ、分身ロボットを操作する。分身を通じて遠いところでまるで自分が行動しているようなので、疑似テレポーテーションとも言われる。同社が19年春から世界で初めてサービス化する見通し。

記者もいくつかのサービスを体験してみた。最も興味をそそられたのが釣りの体験だ。自分が操作した釣り具の動きが別の釣り具に伝送される。自分が釣り具を引けばもう一つの釣り具も同じ動きをする。

ヘッドマウントディスプレーを装着し、モーターが搭載されたロッドとリールを手元に構える。肘を置く場所があり、そこにモーターが設置されている。担当者によると「2つのモーターが同じ動きをすることが特徴」で、これにより自分がロッドを引いた動作がもう一つのロッドでも再現される。自分の手元にも感触が伝わる。

実際にロッドを引くと、グッと重みを感じた。一気にロッドを引いてみてもスムーズに動かされるわけではなく、腕にグイッ、グイッと段階的に重さがかかった。本当に海で釣りをしたときのような魚の重みや圧力に近いものだ。今回は羽田空港での体験会だったが、ヘッドマウントディスプレーの映像や音が海辺だったら臨場感や没入感はより増すかもしれない。さらに実際に遠隔地で魚が釣れたら、不思議な感覚だ。

ANAHDは19年にも自宅にいながら遠隔地の釣り堀や海辺で釣りの体験ができるサービスを始める見通し。大分県の釣り堀で釣った魚を、利用者の家に配送することを想定しているという。

次のブースでは沖縄県の美ら海水族館の観覧体験をした。目の前には高画質の大型スクリーン6面が用意されている。現地には分身ロボットが実際に置かれており、分身が見ている映像がスクリーンに同時中継され映し出される。水族館にいる人が私に手を振ってきた。

記者はゲームで使われるようなコントローラーを手に、十字キーを操作することで分身を前後に動かしたり、映し出される映像を左右に動かしたりした。たまに通信環境の問題で一部スクリーンに映像が映し出されなかったり動きが遅くなったりした。

釣り体験のような没入感はないが、水族館や美術館の映像を不特定多数の人で見ることで教育分野などで活用できそうだ。実際に水族館に行っている孫と、外出が難しい高齢者が分身ロボットを通じて同じ体験をする新しい観光も実現する。

海中にある貝を拾う体験もあった。会場には貝が入った大きな水槽が用意され、ロボットの手が水の中に突っ込まれている。隣に設置されたテーブルに小型の動作認識センサーが置かれており、その上で記者が左手を動かすと水中でロボットの手が左右に動き、手を握ったり閉じたりする。まるで自分の手で動かすクレーンゲームのようだ。

自由に操作していると、担当者から「あまり早く動かしすぎると反応しません」と注意された。ゆっくりと手を動かして操作したが、貝をつかむために深く手を突っ込む動作がロボットに伝わっていないことに気付く。「きょうはたくさんの人が体験で使っているので、(反応が)鈍くなっているのかも」と言われた。結局疑似的に貝はつかむことはできなかった。

体験を通じて感じたのは非常に魅力的な疑似体験サービスだが、違和感なく本当に疑似的に遠隔地にいるような感覚を抱かせるには次世代高速通信規格「5G」の普及や技術の組み合わせが欠かせないということだ。すでに要素技術はベンチャー企業や研究機関で確立されているが、技術同士を組み合わせる取り組みがされてこなかったのだという。逆に言えば組み合わせれば実用化はすぐできる。

ANAHDはNTTドコモソフトバンクKDDIなどとも連携していくほか、国際賞金レースを実施し世界中から先端的なアバター技術を集める予定だ。5年先にはより高度な技術を確立し、放射能や感染病などがはびこる人が立ち入れない場所や宇宙などでロボットを通じて遠隔操作することを目指している。航空事業にとらわれない取り組みが今後も注目されそうだ。(志賀優一)

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