大塚家具店内にイベントホール TKP運営、「減床」で効率化
大塚家具は14日、都内の旗艦店を改装して、イベントホールを開いた。運営は2017年に資本提携した貸会議室運営のティーケーピー(TKP)に委託した。家具の販売スペースは減るが、展示会や採用・研修イベントなど企業の利用を呼び込み、店舗運営の収益改善をめざす。
14日、新宿ショールーム(東京・新宿)を改装して、8階にイベントホール「CIRQ(シルク)新宿」を開いた。面積は1200平方メートルで約900人を収容できる。
もともと大塚家具は新宿ショールームの一部を催事場として使っていたが、休日開催のインテリアイベントが中心で、客数が減る平日はあまり活用されていなかった。TKPは全国で1800以上の貸会議室を運営する実績を生かして企業の利用を呼び込む。TKPの河野貴輝社長は14日、「新入社員や部長研修にも使える。平日はほぼ埋まるのでは」と語った。
新宿ショールームの家具の売り場面積は400平方メートルほど減るが、イベントホールの収益をTKPと分配できる。大塚家具の大塚久美子社長は「イベントの頻繁な開催で新たなお客様を呼び込める」とも期待する。
大塚家具は17年12月期の単独決算で売上高が16年12月期と比べて11%減るなど苦戦が続く。不振の理由について大塚社長は、大型店の効率性低下などを挙げている。インターネット通販の台頭を背景に、広い店舗で豊富な品ぞろえをアピールする効果が弱まってきたとみる。近年は百貨店内で小型店を新規出店する一方、大型店の減床に着手してきた。