東北の景況感悪化 1~3月、製造業もマイナスに
東北財務局が12日発表した1~3月期の法人企業景気予測調査によると、企業の景況感を示す景況判断(BSI)は東北管内の全産業でマイナス11.8だった。前回調査から8.7ポイント悪化しており、マイナスは5四半期連続。製造業は食料品が年末需要の反動で落ち込んだことなどが響きマイナスに転じた。非製造業も天候不順や人手不足の影響でマイナス幅が拡大した。
指数は自社の景況が前期に比べ「上昇」したと回答した割合から「下降」の割合を引いた値。調査の基準日は2月15日で資本金1千万円以上の768社から回答を得た。
製造業は前回調査(10~12月期)の7.1からマイナス2.4と4四半期ぶりに悪化した。食料品と木材・木製品のマイナス幅が大きかった。食品は不漁や原油高の影響でコスト増が負担になり、木材は包装資材が不足し、受注増に生産が追いつかなかったという。
非製造業は前回のマイナス7.0からマイナス15.4に下げ幅を拡大した。悪化は3四半期連続。深刻な人手不足が企業心理を冷え込ませている。建設は東日本大震災の復興需要がピークを越えたことが判断を押し下げる要因になっている。小売りも天候不順で来店客が減った。
財務局は「1~3月期は景況感の数字が低く出る傾向にある」という。4~6月期の先行きは全産業で4.7とプラスに転じる見通し。製造業が13.9と大幅に改善するほか、非製造業も1.3のプラスに転じる見通しだ。