トウモロコシ国際価格上昇、米農務省の在庫引き下げで
トウモロコシの国際価格が一段と上昇している。指標となるシカゴ市場の先物価格は日本時間9日夕時点の時間外取引で1ブッシェル3.92ドル前後。1月中旬につけた安値から水準を1割切り上げ、8カ月ぶりの高値圏で推移している。
米農務省が8日(日本時間9日)に発表した穀物需給報告で、米国の期末在庫を2月時点から1割引き下げた。高温や乾燥した気候が続く南米アルゼンチンの減産観測で米国産の引き合いが強まっており、輸出の増加が見込まれるためだ。
アルゼンチンでは作柄の悪化から生産量のさらなる減少も懸念されている。今後の相場見通しに関して伊藤忠商事傘下の調査会社、食料マネジメントサポートの服部秀城本部長は「堅調な展開が続く」とみる。
日本は輸入トウモロコシを主に家畜の飼料用原料として使う。国際相場の上昇が続けば、国内飼料価格の上昇につながりそうだ。
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