北朝鮮外務省、米国と平等な対話要求 前提条件を拒む
【ソウル=山田健一】北朝鮮外務省の報道官は3日、国営メディアの朝鮮中央通信を通じて「過去数十年間にわたる米朝対話で、われわれは一度も前提条件のある席に座ったことがなく、これからもそうだ」と主張した。米国と北朝鮮の対話にのぞむ用意があることも改めて示したうえで、北朝鮮の核放棄を前提としない対話をめざす方針を鮮明にした。
北朝鮮外務省の報道官は、米国が核放棄を米朝対話の目的としていることを「笑止千万だ」と批判。「我々が考えるのは、平等な立場で相互の関心事を論議し解決する対話だ」とした。
一方で「我々は対話と交渉を通じて外交的に平和的に問題を解決する意思がある」とも指摘。核放棄を前提としない対話に米国を引き込もうとする思惑をのぞかせた。
北朝鮮の金英哲(キム・ヨンチョル)朝鮮労働党副委員長は2月25日に韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領と会談した際、米国と対話する「十分な用意がある」と発言した。
金正恩(キム・ジョンウン)総書記のもと、ミサイル発射や核開発などをすすめる北朝鮮。日本・アメリカ・韓国との対立など北朝鮮問題に関する最新のニュースをお届けします。