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早まる有力馬の始動戦 冬場の調整に難しさも

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11日の京都競馬場は朝のレースからいつもより大きな歓声が上がった。この日のファンの目当ては京都記念(G2、芝2200メートル)。2017年の日本ダービー馬、レイデオロ(牡4)、皐月賞馬のアルアイン(同)など、4頭のG1馬が出走する豪華な顔ぶれとなったのだ。入場人員は前年比14.3%増の2万7585人。京都記念の馬券の売り上げは62億9505万9500円と29.9%も増えた。注目度の高さは数字にも明確に表れた。

ただ、結果はG1未勝利のクリンチャー(同)が優勝。アルアインが1馬身差の2着、1番人気に支持されたレイデオロが3着に敗れた。ほかのG1馬も17年にエリザベス女王杯を勝ったモズカッチャン(牝4)が4着、同年の秋華賞馬ディアドラ(同)は6着に終わった。

京都記念に中央G1の勝ち馬が4頭も出走するのは1984年のグレード制導入後、今回が初めて。前年のクラシック優勝馬が複数出たのも、テイエムオペラオー、ナリタトップロードが参戦した00年以来2回目だった。

近年、その年の主役として期待される実績馬が京都記念から始動する例が目立つ。例えば、17年には前年の日本ダービーを勝ったマカヒキが、15年には14年の桜花賞馬ハープスターと13年のダービー馬キズナが出走。14年も12年に牝馬3冠を達成し、12、13年とジャパンカップを連覇したジェンティルドンナがシーズン初戦に京都記念を選んだ。

背景には複数の要因

以前は厳冬期である1、2月に、その年の主役候補がレースに出てくる例はそれほど多くなかった。始動戦が早まっている背景には、いくつかの要因がある。一つは2000~2400メートル路線を目指す有力馬が増えていることだろう。90年代までは、例年4月末~5月初めに行われる天皇賞・春(G1、京都芝3200メートル)が中距離以上を主戦場とする古馬一線級にとっては春の大目標だった。そのレースにあわせ、阪神大賞典(G2)など3月の前哨戦から復帰するケースが多かった。

ただ、全世界的にスピード志向が高まっており、長距離のレースを勝ってもあまり評価が上がらない傾向が強くなってきた。そのため、長距離の天皇賞・春を嫌う陣営が増えた。2000年代初めにドバイ国際競走(今年は3月31日)の芝約1800、2400メートルのレースがG1に格上げされると、ドバイを目標にする馬が目立つようになった。そのステップとして、2月の前哨戦が選ばれている格好だ。過去にはウオッカ(08年)やジェンティルドンナ、ハープスターなどが京都記念後にドバイに渡った。今回もレイデオロ、モズカッチャンがドバイ行きを決めている。ディアドラもドバイへ遠征する方向だ。

加えて、昨年からは国内でも大阪杯(阪神芝2000メートル)がG1に昇格した。もともと天皇賞・春の前哨戦という位置付けだったが、時期はそのまま(今年は4月1日)でG1に格上げされたため、ここを狙う有力馬も動き出しを早くしなければならなくなった。今年の京都記念でいえば、アルアインが次戦に大阪杯を予定。昨年のマカヒキもこの臨戦過程だった。日本馬が春に2000メートル級のタイトルを狙おうとすると、以前より早い時期に目標を置かざるを得なくなり、そのために始動戦も前倒しされているという構図である。

有力な馬主や牧場が、自身の所有する複数の実力馬の前哨戦が重ならないように、レースを使い分けていることも要因にありそうだ。特に外国人を中心に成績のいい騎手を確保するのが難しい。体が一つしかない有力騎手に乗ってもらうために、時期が早いレースも選択肢に入れる必要が出てくるのだろう。有力牧場は中央競馬の調教拠点となる美浦(茨城県美浦村)、栗東(滋賀県栗東市)の両トレーニングセンターの近郊に調教設備の整った牧場を所有している。トレセンを離れて休養している馬も、完全には緩めずに調整が施されるようになった。これも早期始動を可能にした要因といえそうだ。

怖いのは故障のリスク

ただ、寒い時期に始動する場合、怖いのは故障のリスクである。冬場の馬場は気温が下がって硬くなる。G1を勝つようなスピードのある馬は、それだけ脚元に負担がかかる。レースのひと月前にはトレセンに入っているケースが多く、2月のレースの場合は1月中にはトレセンでの調整を始めることになる。いまはクッション性の高いウッドチップを敷き詰めたコースでの調教が主流になっているため、昔と比べればケガをする可能性は少なくなった。それでも「寒い時期に、レースに向けてある程度強い負荷をかけなくてはいけないから、故障は怖い」(栗東所属の騎手)という不安は残る。暖かい時期より無理をさせられないのは確かだろう。

実は、ここ数年の京都記念では1番人気のG1馬が敗れ続けている。14年のジェンティルドンナは、先行したものの伸びを欠いて6着。15年のハープスター、17年のマカヒキも中位追走から最後の直線で伸びきれずにそれぞれ5、3着に敗れた。今年もその流れを断ち切れず、道中、力んで走ったレイデオロは最後の直線でいつもの末脚を使えなかった。前哨戦で目標がまだ先ということもあるが、故障リスクの高まる冬場の調整の難しさも、敗因の一つといえるのかもしれない。

(関根慶太郎)

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