苫小牧市の人口、釧路抜き北海道内で4位に
1月末の住民基本台帳人口
6日公表された1月末の住民基本台帳人口で、北海道苫小牧市の人口が釧路市の人口を抜き、初めて道内4位になったことが分かった。両市とも人口減少が続いているが、基幹産業の水産などの低迷、雇用の受け皿となる事業所の減少などで若者の流出による社会減少が大きい釧路市の人口減少のペースが上回った。
1月末の釧路市の人口は前月比177人減の17万2214人、苫小牧市は同137人減の17万2236人で苫小牧が22人上回った。前年同月比で2千人を超す人口減少が続いている釧路市に対し、40歳代の減少が比較的少なく、前年比で数百人台の減少規模の苫小牧市が逆転する形となった。
釧路市の人口が5位になるのは、合併前の旧釧路市の人口が小樽市を抜いた1971年9月以来となる。6位の帯広市は16万7600人程度で推移、減少速度は釧路市より大幅に緩やかで、2年以内に釧路市を抜くとの見方が強い。
苫小牧市は「順位が上がったことよりも当市の人口も減っていることを重く受け止める。自然減少対策などを進める必要がある」(政策推進課)とする。釧路市の蝦名大也市長は人口減少の要因について「親となる世代である15~24歳の層が就職などで転出超過にある」と分析、「雇用の創出、安定を図りたい」として、釧路の特性を生かした産業育成などを進める考えを示した。