フェイスブックとツイッター幹部、ディズニー社外取締役退く
動画事業で利益相反
【シリコンバレー=中西豊紀】米メディア大手のウォルト・ディズニーは12日、同社社外取締役から米フェイスブックのシェリル・サンドバーグ最高執行責任者(COO)と米ツイッターのジャック・ドーシー最高経営責任者(CEO)が外れると発表した。2社が動画事業に力を入れており利益相反を避ける。新旧メディアの対決は役員人事にも及んでいる。
ディズニーが提出した年次報告書の中で、2018年度の社外取締役候補として現任である両氏の名前が消えた。ディズニーは「2人の会社との事業の間で利益相反を防ぐことが急激に難しくなっている」としている。
フェイスブックは17年に米大学フットボールの試合を同社の交流サイト(SNS)を通じて配信。ツイッターも17年に米プロフットボールNFLと動画配信で契約した。ディズニー傘下のスポーツ専門チャンネル「ESPN」はいずれのコンテンツも放映している。
ディズニーは17年末に同業21世紀フォックスのテレビや映画事業の買収を決めたばかり。生中継で視聴者を囲い込めるスポーツコンテンツはディズニーにとって重要資産となっており、フェイスブックやツイッターなど新興勢のメディア参入に神経をとがらせている。