ブラジル、ファンドのビットコイン投資を規制
【サンパウロ=外山尚之】ブラジル政府は12日、投資ファンドがビットコインなど仮想通貨へ投資することを規制すると発表した。個人投資家による投資は禁じていないものの、韓国政府などに続く動きとなり、仮想通貨への投資熱を冷ます効果がありそうだ。
ブラジル証券取引委員会が投資ファンド向けの文章を公開した。「ブラジル国内で活動するファンドは投資として仮想通貨を直接購入することは認められない」としている。罰則については明記していないものの「ファンドの管理者は証券取引委員会による最終的な決定を待つように」との見解を出した。
当局に対し、仮想通貨技術を使った資金調達(イニシャル・コイン・オファリング=ICO)の取引に関しての問い合わせが増えるなか、「現時点ではリスクが明確でない」として、今回の規制を導入した。
これまでブラジル政府や中央銀行は仮想通貨への投資が海外への資金流出につながるほか、マネーロンダリングなどに用いられる可能性があるとして、仮想通貨に慎重な態度を示していた。
仮想通貨とは紙幣や硬貨といった実物がなく、インターネット上でやり取りするお金を指す。専門の取引所を通じてドルや円などの通貨と交換できる。代表的な仮想通貨としてビットコインがある