鳩山議員秘書、国税呼び出し説明要求　消費税還付巡り

東京都内の免税店運営会社の税務調査に関連し、自民党の鳩山二郎衆院議員の男性秘書が国税庁幹部を呼び出し、説明を求めていたことが9日、関係者への取材で分かった。秘書はこの会社の仕入れ先である宝石販売店の顧問を務めていた。この場には鳩山氏も同席したという。

国税庁は調査に影響はなかったとしているが、圧力ととられかねないとの指摘が出ている。鳩山氏は「秘書から還付請求に対してのレクチャーを聴いてくれと言われた」などと説明。秘書は「圧力をかけてはいない」としている。

関係者によると、免税店運営会社4社は訪日外国人が免税対象商品を購入した場合、仕入れ時に支払った消費税が事業者に還付される制度を利用。約2億2千万円の還付を申告した。しかし東京国税局は還付を留保し、一連の取引には実態がないとして重加算税を含めた約3億円を追徴課税した。

関係者によると、秘書は税務調査中だった2017年4月、国税庁幹部を議員会館に呼び出し、還付申告などについての説明を求めた。4社の仕入れ先の宝石販売店のホームページによると、秘書は現在この会社の取締役を務めている。

免税店運営会社は国税局の処分を不服として、国税不服審判所に審査請求している。

国税庁は「個別事案についてはお答えできないが、一般論として議員からの説明要請で調査に影響が出ることはない」とコメントした。