花王、米ヘアケア「オリベ」買収 高価格帯を強化
花王は21日、米日用品大手、ラグジュアリー・ブランド・パートナーズ(フロリダ州)から、ヘアケアブランド「オリベ」を展開するオリベヘアケア(ニューヨーク州)を買収することで合意したと発表した。買収価格は非公表だが500億円程度とみられる。オリベはヘアサロン向けの高級品が主力で、花王は買収を通じて海外での高価格帯事業を強化する。
19日付で買収契約を締結した。オリベヘアケアは2008年の設立。売り上げは1億ドル(113億円)程度とみられる。シャンプーなどのヘアケア商品のほか、スキンケアやメーキャップも展開する。
花王は「ゴールドウェル」や「KMS」といったサロン向けヘアケアブランドをグローバル展開している。世界的に高級品として認知度の高い「オリベ」の買収で、重要市場である米国での足場を固める。
花王は20年までの中期経営計画で、欧米での消費財事業の利益率向上を重点課題の1つに位置づけている。ヘアケアや化粧品を含むビューティケア事業は、競合と比べると高価格帯の商品群が不足していた。
花王は02年に約540億円で米ヘアケアメーカーのジョン・フリーダ、05年に約340億円で英化粧品メーカーのモルトン・ブラウンをそれぞれ買収している。