加賀屋、金沢にホテル 19年夏開業 福岡の企業に運営委託
老舗旅館「加賀屋」を中核とする加賀屋グループ(石川県七尾市)は11日、2019年夏に金沢市中心部でホテルを開業すると発表した。金沢駅や主要観光地に近い安江町に建て、訪日客などの利用を見込む。同グループによるホテル開発は初めてだが、運営を福岡の企業に全面委託する方式を採り「賃料収入を得て遊休地の有効活用を図る」(広報企画課)としている。
加賀屋が所有する約1020平方メートルの敷地で来年夏に着工する。福岡市や長崎市など九州でホテルを4軒展開するエフ・ジェイ ホテルズ(福岡市)が、加賀屋から建物を賃借し運営する。ホテル名はエフ・ジェイ ホテルズの「フォルツァ」ブランドを冠して「ホテルフォルツァ金沢(仮称)」となる見込みだ。
加賀屋は近隣で純和風の料理旅館「金沢茶屋」を運営しており、同じ業態での競合を避けるためホテルを開発することにした。
ホテルは9階建てで、客室数は200室程度となる予定。ビジネス客のほか家族やグループでの利用を想定し、ダブルベッドやツインタイプの部屋を中心に配置する。宿泊料金は今後詰めるが、通常のビジネスホテルより1~2割ほど高い水準に設定する考え。
金沢市内ではホテルの開発ラッシュが続き競争が激化している。新ホテルは近江町市場など主要観光地が徒歩圏内にある好立地を生かし、訪日観光客などを呼び込めるとみている。
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