ベネズエラで市長選、与党が圧勝
【ブエノスアイレス=外山尚之】南米ベネズエラで10日、全国335の地方自治体の市長選が投開票された。公正な選挙が期待できないとして野党連合の主要政党が相次ぎ選挙をボイコットし、ほとんどの市で与党系の候補が圧勝した。独裁化を進めるマドゥロ政権は10月に実施された地方知事選での不正が疑われており、ベネズエラでは選挙制度が機能しなくなりつつあることが改めて浮き彫りになった。
マドゥロ大統領は10日夜、90%以上の候補者が勝利したと勝利宣言。「我々の素晴らしい勝利でとても幸せだ」と述べ、「2018年のために準備しよう」と支持者に呼びかけた。18年には大統領選が予定されており、マドゥロ氏は再選に意欲を示している。
マドゥロ政権の失策でベネズエラ経済は崩壊寸前にあるが、マドゥロ政権は反体制派の弾圧に加え、政権内の政敵排除で権力維持に向けて地固めを進めている。