閖上で復興桜、植え替え 神戸グループと地元住民
東日本大震災の発生から6年9カ月となる11日、津波被害に遭った宮城県名取市閖上地区で、神戸市など兵庫県のボランティアグループが地域住民と一緒に、復興のシンボルとしていた1本の桜の木を植え替える作業を行った。一部が枯れてきたため。
神戸のグループは、阪神大震災時に受けた支援の恩返しをしようと2013年6月、閖上地区にある日和山の脇に大島桜1本を植えた。以来、閖上の住民が水やりをして桜を育て、神戸側は東日本大震災が起きた3月11日に犠牲者を追悼する竹灯籠を送るなど、交流を重ねてきた。
神戸市の高橋守雄さん(69)は「前に植えた桜は塩害で生育が悪かった。もう一度元気な木を育てたい」と語った。閖上の自営業、長沼俊幸さん(55)は「今後も桜を通して、閖上の住民や神戸の皆さんと活動を続けていきたい」と笑顔で話した。
またこの日は、行方不明者やその手掛かりを求めて、岩手、宮城、福島の3県警が沿岸部で捜索を行った。警察庁によると被災3県の震災による不明者は、12月8日現在で2542人。
〔共同〕