質問時間配分見直し、首相「与野党の提案取り入れる」衆院代表質問
衆院は21日午後、安倍晋三首相の所信表明演説に対する各党代表質問を終えた。衆院会派「無所属の会」の岡田克也代表は野党の質問時間の削減を「間違いだ」と主張。「首相は逃げの答弁が目立つ。野党攻撃が得意だ」と批判した。首相は「与党、野党関係なく相手の主張に耳を傾け、良い提案は取り入れる」と応じた。
共産党の志位和夫委員長は学校法人「加計学園」の獣医学部新設の認可に至る手続きについてただした。首相は「関係大臣の間に異論がないことを確認し、合意の上で適正に進められてきた」との認識を示した。
公明党の井上義久幹事長は同党が衆院選で訴えた私立高校の授業料無償化の実現を要請。安倍首相は「検討している」と応じた。環太平洋経済連携協定(TPP)をめぐっては、米国を除く11カ国で大筋合意した新協定の発効を見据え「2017年度補正予算を含め、農林水産業の強化策を講じる」と語った。
参院も同日午前に代表質問を開いた。民進党の大塚耕平代表は、首相が提起した憲法への自衛隊明記について「何が変わるのか」とただした。首相は自衛隊の合憲性に議論があるとして「議論が行われる余地をなくすことは私たちの世代の責任だ。自衛隊の任務や権限に変更が生じるものではない」と訴えた。
参院は22日に2日目の代表質問を実施する。公明党の山口那津男代表や日本維新の会の片山虎之助共同代表らが質問する。