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稲葉J 実りある初陣 若手に貴重な代表経験

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今年新設された野球の国際大会「アジアプロ野球チャンピオンシップ2017」は日本が初代王者に輝いて稲葉篤紀監督の初陣に花を添えた。24歳以下または入団3年目以内の若手が中心となって編成された今回のチームは、2020年東京五輪に向けた"代表予備軍"。「勝利至上主義」を掲げ、負けられない重圧のかかる国際大会で経験を積ませるという目的は果たせたといえるだろう。

隙あらば次の塁狙う意思統一

大会を通して目についたのは積極果敢な攻撃だ。「とにかく機動力をどんどん使っていく」という監督の言葉通り、隙あらば次の塁を狙う姿勢はチーム内で意思統一されていた。初戦の韓国戦ではラン・エンド・ヒットに敵失が絡んで先制点を挙げ、延長十回には西川龍馬(広島)が二盗を決めて田村龍弘(ロッテ)のサヨナラ打につなげた。台湾戦では外崎修汰(西武)が三盗に成功して追加点を呼び込んだ。「三盗はチャンスがあるとミーティングで話があった」と外崎。自分の判断で仕掛けていいというのがチームの基本方針だったが、「こっちが走ってほしいタイミングと選手のタイミングが合った」(稲葉監督)盗塁が多かった。

盗塁で思い出されるのが、13年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)2次ラウンドの台湾戦。九回に鳥谷敬が二盗を決めて同点に導いた場面だ。国際大会では、時としてリスクを冒してでもスタートを切れるかが紙一重の戦いを制する契機になることがある。代表経験が少ない今回のメンバーには、こうした一つ一つのプレーが血肉となっていくだけに、3試合その意識が貫けたのはプラスに働くだろう。

一方、稲葉監督は目指す野球が「スモールベースボール」という言葉で表され、小さくまとまってはいけないと考えている節がある。伝統的に日本が得意としてきた機動力に加えて、世界で戦うには打って得点を稼ぐ正攻法も必要――。その姿勢は監督としての考え方の核になりそうだ。ツーシームなど微妙に変化する球を駆使した米国投手陣に苦戦して敗れた3月のWBCを打撃コーチとして間近に見てきたからこそ、その思いを強くしたのかもしれない。

理想の実現には「クリーンアップを中心にどっしりとした打線」を組んでいくことが必要で、今大会で4番を任せたのがオーバーエージ枠で選出した山川穂高(西武)だった。大会前に行った5日間の宮崎合宿初日に4番起用を伝達。西武で今季途中から4番を務め、78試合出場で23本塁打と長打率の高さが監督の眼鏡にかなった。

初戦の韓国戦では六回に反撃ののろしとなる2ラン。4番の重圧や緊張を感じつつ「代表に選ばれたからにはプレッシャーと戦いながら勝つことができないと日の丸を背負った意味がない」と覚悟して臨んでいた。打率が2割台前半だったことを反省して「3試合で結果を求められるのは難しかった」と振り返ったが、思い切りのいい豪快なスイングで相手を警戒させていた。守備で失策しても声を出し続ける姿が印象的で、「年上の選手が声を出してくれると、下の選手もやりやすい。助けられることが多かった」と稲葉監督は語る。

山川の脇を固める3番近藤健介(日本ハム)、5番上林誠知(ソフトバンク)も潜在能力の高さを示した。近藤健は今季、腰部椎間板ヘルニアの手術で長期離脱。離脱前に打率4割をマークしていた打棒は復帰後も変わらず、今大会も打率5割8分3厘でベストナインに選ばれてアピールした。稲葉監督が大会前に全試合で起用すると伝えていた上林も初戦の延長十回に同点3ラン。苦手にしていた左腕から打ったことに価値があった。

決勝を前に稲葉監督が「やりたい野球は8割はできている」と手応えを感じていたのは、打撃や足攻で得点を重ねることができたからだろう。中軸を固定し、個々の好不調を見極めながら左打者と右打者を交互に並べる打線の組み方がはまり、バントなど小技も試せた。最優秀選手(MVP)を獲得した6番外崎はその中で輝き、株を上げた。

「東京五輪へこれから成長を」

日本は投打で韓国や台湾の同世代を圧倒。決勝後、稲葉監督はミーティングで「東京五輪に向けてまた日の丸を背負ってやりたいと思えるようにこれから成長していってほしい」と言葉をかけたという。

3年後の金メダルに向けたチームづくりはこれから本格的に始まっていく。「選手はみんな伸び伸び楽しそうにやっていた。僕が一番プレッシャーを感じていたかも。もっと勉強しないと」。代表として戦う自覚が芽生えた若手はもちろん、稲葉監督にとっても実りある初陣だった。

(渡辺岳史)

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