小池希望代表が辞任「責任終えた」 新代表に玉木氏
希望の党の小池百合子代表(東京都知事)は14日、国会内で開いた両院議員総会で代表を辞任すると表明した。後任の代表には玉木雄一郎共同代表が就任した。小池氏は「代表の座を降り、みなさんをサポートしていきたい」と述べた。希望の党は衆院選で惨敗し、小池氏の求心力は低下した。党を立ち上げた小池氏の辞任を受け、野党再編にも影響が出そうだ。
小池氏は両院総会後、記者団に「玉木新執行部の船出を見届けて創業者としての責任を一つ終えた」と辞任の理由を説明した。決断した時期は「執行部が固まるのを見届けようと思った」と述べた。「日本にとっても、東京にとってもよい方向になるよう努めたい」と語り、都知事の職務に専念する考えを示した。
小池氏の辞任を受けて希望の党は後任の代表に玉木共同代表を充てる人事を決めた。代表代行に大島敦前民進党幹事長、幹事長に古川元久元国家戦略相、政策調査会長に長島昭久元防衛副大臣を起用する人事案も了承した。玉木氏は両院総会で「小池氏のバトンを受け止めて信頼と希望に応える党をつくり上げたい」と述べた。
希望の党は、安倍晋三首相が衆院を解散する意向を表明した9月25日に小池氏が設立。2019年の消費増税凍結などを公約に掲げて政権交代を訴えた。ただ、合流を目指した民進党議員の一部を小池氏が「排除する」などと発言したことに批判が高まり、衆院選での獲得議席は50議席にとどまり敗北した。
看板だった小池氏が2カ月足らずで代表を退き、希望の党は早急な態勢の立て直しを図る。党内には民進党からの合流組を中心に党運営への不満が出ており、憲法改正や安全保障関連法への姿勢を巡って意見対立がある。小池氏が辞任したことで民進党や立憲民主党などとの野党再編に影響する可能性がある。