宇治上神社で液体被害 京都の世界遺産
京都府宇治市の世界遺産・宇治上神社は19日、拝殿などに液体のようなものがまかれているのが見つかったと府警宇治署に通報した。同署が文化財保護法違反の疑いで捜査し、付近の防犯カメラや液体の分析を進める。
同署によると、17日午前10時ごろ、見回り中の男性宮司が国宝の拝殿の階段などに液体がまかれたようなしみを見つけた。また、18日午後4時半ごろには、摂社の春日神社本殿(重要文化財)の階段などにも同様にまかれた跡が見つかり、同署に通報した。
宇治上神社によると、拝殿は鎌倉時代の建築。午前5時半~午後4時半に参拝可能で、15日に拝殿を見回った際には異常はなかった。階段はさい銭箱の奥にあり、柵などで仕切られて参拝者が入れないようになっていた。液体の跡は拭いても取れないという。
宮村徹宮司(68)は「世界の宝を傷つけるとは何を考えているのか」と話した。
京都では4月、世界遺産の下鴨神社でも液体のようなものが掛けられる被害があった。〔共同〕